観光天国モロッコが旅行者を惹きつけてやまない10の理由
ヨーロッパを抜け、ついにアフリカ大陸にやってきました。アフリカ最初の国は、「女子が必ず行きたい国」というモロッコ。
およそ女子らしくないうちの嫁が旅行に出る前になぜか「モロッコだけは絶対行く」と息巻いていたのを思い出します。
最初こそ久しぶりのタクシー交渉にちょっと嫌気がさした時もありましたが、終わってみれば最も思い出に残る国のひとつになりました。
モロッコは旅行通の人にも評判がいい国だそうで。
なぜこんなにモロッコが旅行者を惹きつけるのか、私なりに分析したモロッコの魅力をお伝えします。
1.個性豊かな街
青の街シャウエン、砂漠の街メルズーガ、迷路の街フェズ、雑貨天国マラケシュ、沈没都市トドラ渓谷…。
ひとつひとつの街が強烈に主張できる個性を必ず1つ持っていて、どの都市へ行っても旅行者を飽きさせません。
アクセスは最悪ですが、メルズーガの砂漠ツアーは是非ともオススメです。
首都カサブランカだけは最後空路で出る必要があって寄りましたが、多くの旅行者と同様(見所がないため)スルーしました。
2.しつこいモロッカン
モロッコはインド、エジプトと並ぶ世界3大うざい国のひとつと言われているそうで。
実際、都市部では土産物屋の店主や飲食店の客引きが本当にしつこいくらい声をかけてきて、多種多様のモロッカンジャパニーズを駆使し、旅行者をなんとか引き留めようとします。
「コンニチワ、サヨナラ!」(出会い頭にさようなら…?)
「ジャパン?アキハバラ、オカチマチ、モモタロウ!」(知ってる単語を並べただけ…?)
「ビンボープライス!」(安い、と言いたいらしい)
「ヘイ!ジャパン!アサハラショウコウ!」(おい!)
通りを歩く度に毎回毎回声をかけてくるため、数日滞在するだけで大抵の店主は顔見知りになります。
但し、しつこいとは言っても、最近は警察の取り締まりが厳しいらしく、メディナ(旧市街)を案内するニセガイドなんかもいませんでしたし、無理やり手を引っ張って店に引き入れたりもありませんでしたし、お土産物屋でもトンデモナイ値段をふっかけてくることもあまりありませんでした。
道を訪ねたらお金をせびられたなんてこともありませんでしたし、むしろマラケシュで予約していた宿の場所が全く分からず近くでうろうろしていた我々を「なんて名前の宿だ?」と聞いてきて案内してくれて何も言わずに去っていく人もいたぐらいでした。
警戒感を全く解いてはだめですが、あまりにも警戒しすぎて無視してしまうのももったいない。
その実態は「人懐っこい大阪のおばちゃん」だと思えば、モロッカンたちとの日々のやりとりはむしろ終盤にはクセになってくる楽しいものになります。
3.モロッコ式宿泊施設リヤド
モロッコ旅の醍醐味のひとつに、モロッコ独特の宿「リヤド」体験があります。
築数百年たつという古い建物をホテル風に改装してやっているそうですが、これがまた中庭吹き抜けーの、内装モロッコ風でかわいーの、朝食付きで財布にやさしーので女子ウケ抜群です。
我々もシャウエンとマラケシュでお世話になりましたが、都市の個性とはウラハラに、宿の朝食はあまり特色のあるものではなく、パンとヨーグルトとオレンジジュースとコーヒーという組み合わせが毎日続くのが痛いところです。
4.魔法使いの存在
モロッコの各所で出会う(シャウエンに一番多い)トンガリ帽子を被った小人の魔法使いたち。
その実態は民族衣装?を来た小さいおじいさん。
驚くべきその縫製技術で紡ぎ出すトンガリ帽子の佇まい。かわいい。
シャウエンでは青い街と猫に注目が集まる事が多いですが、むしろ彼らの存在こそもっと注目されていいはず。
街に溶け込む彼らの存在は、街の印象を3割アップさせることに成功していると言えるでしょう。
5.悪くない食べ物
モロッコと言えばタジン、ベルベルオムレツ、モロッカンサラダ、アボカドシェイクなどちょこちょこ名物がありますが、どれも総じて「悪くない」です。
タジンなどはコストパフォーマンスも高いですし、見た目も写真映えも抜群ですので「モロッコに来た」感がどんと出る料理です。写真ヘタクソか!
但し、食事の際に必ずと言っていいほどついてくるモロッコパンはお世辞にも「おいしい」とは言えないものですのであしからず。
6.安い物価
ヨーロッパに比べると遥かに安い物価もモロッコ人気を押し上げる要因のひとつ。
アフリカ大陸にありつつも、ヨーロッパからのアクセスのよさと、フランス統治時代の面影を残したヨーロッパっぽい雰囲気もあり、アフリカアフリカしてません。
特に移動のバスの値段は破格の安さ。前方近くに座れば運転手の「電話しながら運転」や「スマホしながら運転」などの、日本であればSNS大炎上モノの楽しい光景が見られ、半端ないスリル感も得られて大変お得です。
お願いだからちゃんと運転して。
7.多種多様の雑貨
バブーシュに革製品、アロガンオイル、ランプ、陶器、茶器、タジン鍋、モロッカングラス、カゴバッグ、スパイス…。
モロッコは世界有数の雑貨天国、お土産天国。女子が惹かれる理由もわかります。
わかりますが、旅行中に舞い上がって買ったものは必ずと言っていいほど日本に帰ってから「なんでこれ買ったんだっけ」となること請け合いですのでくれぐれもご注意ください。
他の女子同様「モロッコで買物する」と意気込んでいたうちの嫁は、マラケシュで買物するからと4日も日程を取っていましたが3日目頃に急に冷静になったようで、「どうせ日本では使わない」と言いはじめて結局アロガンオイルだけのご購入と相成りました。さすがです。
8.値段はお前が決めろ
モロッカンは値段交渉する際、ふたことめには「オッケー、ハウマッチ?」と逆に聞いてきます。
彼らは相場がいくらかという相対主義的価値観ではなく、「自分ならいくらで買うか」という絶対主義的価値観を我々に突きつけ、「迷う理由が値段なら買え。買う理由が値段ならやめとけ」という名言を否応なく思い出させるのです。
深い。深すぎるぞモロッカン。君たちも交渉がめんどくさいだけじゃないのか?いい加減定価で売ることを覚えたまえ。
9.ミントティー
モロッコでTeaといえばこのミントティーが出てきて、「モロッコに来た」感を演出してくれます。
宿のウェルカムドリンクで、土産物屋で、飲食店で、あらゆるところで出されるものですが、乾いた大地のモロッコだからこそおいしく飲めるのをお忘れなきよう。
こんな甘いお茶、日本で飲んだら??ですよ、奥さん。
10.猫
イスラム圏では猫が多いとは知りませんで。イスラム教の開祖、ムハンマドがたいへんな猫好きだったためだとか。
特にシャウエンはにゃんこ天国。近寄っても全然逃げない。
にゃんこ好きは悶絶モノのパラダイスが待ち受けています。
最後に
これだけ書いてもまだ私の拙い文章力ではモロッコの魅力の10分の一も伝えきれません。それくらいクセになる国です。
イスラムの文化に初めて触れましたが、金曜日の礼拝は彼らにとってとても重要な催しのようで、街が一気に静かに(ほとんどのお店が閉まる)なりますのでお買物をしようと考えておられる方は日程に十分お気をつけください。
あとビール(お酒)がないのもつらい。
現場からは以上です。では。